ブレーンミュージックより『イグアス―大いなる水の躍動』(坂井貴祐 作曲)のレンタルが開始されました。
吹奏楽(大編成)レンタル譜
2018年1月25日、ブレーンミュージックより『イグアス―大いなる水の躍動』がレンタル開始となりました。3楽章に分かれており、演奏時間は約16分。全曲版から抜粋した「コンクールカット版」(約9分)もあります。
【楽曲解説】
ブラジルとアルゼンチンの両国にまたがる世界最大の「イグアスの滝」。かつてこの滝を訪れたルーズベルト・アメリカ大統領夫人はその迫力に圧倒され、「ああ、かわいそうな私のナイアガラ……」と嘆いたといいます。本作「イグアス―大いなる水の躍動」は、このイグアスの滝を題材にしており、大きく3つの楽章から構成されています。
I. 「雲の生まれる場所」(演奏時間:約3分)
1541年、ブラジル奥地を探索していたスペイン人、アルベア・デ・バカは、その道中、密林から立ち上る不思議な水煙を見つけた。徐々に聞こえてくる轟音とともにその方向へ歩みを進め、ついに眼前に現れたのが「イグアスの滝」である。
この楽章では、水煙が見えたところからイグアスの滝の輝かしい光景が広がったところまでを描いている。なお「イグアス」とは、現地の先住民・グアラニー族の言葉で「大いなる水」の意。滝から立ち上る水煙は雲を生み、雲は雨を降らせ、周囲の森林に恵みをもたらす。II. 「月夜の虹」(演奏時間:約6分)
満月の光に照らされた水煙がやがておぼろげな虹を出現させる。時間経過とともに少しずつ移り変わるかすかな光景。月の傾きとともに、虹は儚く消える。III. 「流転」(演奏時間:約7分)
古代、大地が裂け、水が流れ、イグアスの滝が生まれた。その流れは今もなお、姿を変えながら絶え間なく続く。名古屋市民吹奏楽団の委嘱により2016年に作曲。2017年1月22日、愛知県芸術劇場コンサートホールにて、中村暢宏/名古屋市民吹奏楽団により初演。
▼イグアスの滝
(出典: フリー写真素材ぱくたそ)
編成について
編成は以下の通りです。II.はピアノが必須ですが、打楽器奏者がピアノを兼任しているなど人数に制限がある場合は、I.とIII.は省略してかまいません。
なお、カット版(コンクール・エディション)では、S.Sax.が省略され、Ob. / Bsn. / B.Sax. / B.Trb. / St.Bs.がオプショナルパートとなっています。
Piccolo Flute 1 Flute 2 Oboe 1 & 2 Bassoon 1 & 2 E♭Clarinet B♭Clarinet 1 B♭Clarinet 2 B♭Clarinet 3 B♭Bass Clarinet B♭Soprano Saxophone E♭Alto Saxophone 1 E♭Alto Saxophone 2 B♭Tenor Saxophone E♭Baritone Saxophone | B♭Trumpet 1 B♭Trumpet 2 B♭Trumpet 3 F Horns 1 & 2 F Horns 3 & 4 Trombone 1 Trombone 2 Trombone 3 Bass Trombone Euphonium Tuba String Bass Timpani Percussion 1~6 Piano |
YouTubeで試聴
名古屋市民吹奏楽団による初演の模様がフルサイズで公開されています (1楽章は、この演奏より約1分ほど加筆してあります) 。
以下の墨田川高校吹奏楽部による演奏では、1楽章に加筆した部分も演奏されています(ブレーン社からレンタルされている全曲版楽譜を使用)。