ネクサス音楽出版より『リムセ・ファンタジー』(坂井貴祐 作曲)が出版されました。
アンサンブル(クラリネット八重奏) 販売譜
2021年10月15日、ネクサス音楽出版より、クラリネット八重奏『リムセ・ファンタジー』(坂井貴祐 作曲)が出版されました。
クラリネットアンサンブル・フェリチタのCD「retour」(NCD-003) のための書き下ろし作品として2020年冬に作曲。
タイトルにある「リムセ」とはアイヌ語で踊り歌のこと。その特徴は、”短い旋律をまず先唱者が歌い、続いてこの旋律を大勢が斉唱で繰り返す” というものですが、この作品では、そのリムセの中から「クリムセ」(弓の舞)、「フッタレチュイ」(黒髪の踊り・松の木の踊り)、「サロルンリムセ」(鶴の舞)、「エムシリムセ」(剣の舞) などを引用し、自由に組み立てました。
アイヌの音楽にはこの「リムセ」の他に「ウポポ」(座り歌) 等がありますが、そのウポポの特徴である「ウコウク」(旋律を輪唱のように1拍ずつずらして歌い継ぐ) から発想を得た動きも一部取り入れています。
[参考文献:日本放送出版協会 編『アイヌ伝統音楽』(1965)、千葉伸彦 編『阿寒のうた』(2012)](スコアに載せたコメントより)
編成について
編成は以下の通りです。
なお、Alto Clarinetが用意できない場合はB♭Clarinetで、Contra-alto Clarinetが用意できない場合はString Bassで代替が可能です(楽譜セットの中にこれらのパート譜も同梱されています)。
Clarinet in E♭ 1st Clarinet in B♭ 2nd Clarinet in B♭ 3rd Clarinet in B♭ 4th Clarinet in B♭ Alto Clarinet in E♭ (or 5th Clarinet in B♭) Bass Clarinet in B♭ Contra-alto Clarinet in E♭ (or String Bass) |
YouTubeで試聴
クラリネット・アンサンブル・フェリチタによる演奏がフルサイズで公開されています。
引用したアイヌ音楽の原曲をいくつか紹介します。